高岡早紀は47歳になっても妖艶な美しさをキープしている稀有な女優だ。
かつて彼女のヘアスタイルはロングのイメージが強かったが、40代以降の彼女はボブを好んでいるようだ。
しかも、前髪はかなり短い。普通ならおでこが露出するため、顔立ちによって似合う人とそうでない人がはっきり分かれるところだろう。しかし、仮に短い前髪が似合ったとしても、おかっぱ風なガキっぽさはなかなか払拭できないのが大半だ。
でも高岡早紀は特別だった。短い前髪はガキっぽさどころか上品な大人女性を彷彿とさせる。なのに若い!
ここまで短い前髪にして、これほどまでに魅力的な女優はそうそう存在しない。
いったい高岡早紀と普通の人とはどこが違うのだろうか?
今回は短い前髪が抜群に似合うことをテーマに挙げたが、顔立ちはもちろんのこと、その表情とかライフスタイルからも高岡早紀の魅力の秘密に迫ってみたい。
そして、かつて高岡が主演した映画「モンスター」の結末にみるヒロインの悲哀が、現実の高岡早紀とある部分でリンクしていることに気付いた。もしかしたら我々ファンの側が気付かなかった高岡早紀の本質を、この記事によって新発見出来るかも知れない。
謎多き魔性の女といわれた高岡早紀だが、実際はどうなのだろう?本記事の内容を読み進んでいただき、お読みになった貴方に判断して頂くのがベターだと思うのである。
短い前髪の魅力に迫る
かつての夫、タレントの保阪尚希と離婚したのは高岡が30代前半の時期であった。
このときは髪がロングであり、魔性のイメージが先行していた時期でもある。数々の有名人と浮名を流し、その中のひとり布袋寅泰との不倫がばれて離婚に至った経緯があり、恋愛に自由奔放な女としての認知度が高まっていったときなので、当時のルックス(ロングヘアー)が恋多き女のイメージと重なっていったのかもしれない。
若き時代はともあれ、40代に突入した高岡早紀の自由奔放さは更に加速していて、ヌード写真集を出すほどのいさぎよさを見せてくれた。もう彼女の生き方に異議を唱えることすら野暮に感じるほど、ああこの人は元来こういう生き方のひとなんだと納得させられた方も多いことだろう。
母でいることより女の道をとる人である。それが中途半端じゃないから諦めがつく?(旦那から見て)女性なのかもしれない。とにかくいさぎよいのである。それは短い前髪の処理にも感じ取ることが出来る。
しかしながら、高岡のそれは、よくあるパッツンカットじゃない。サッと横に流しているのだ。
額をあえてあらわにしているが、なぜか清々しい感じがして悪くない。しかも40代女優にふさわしい前髪処理に感じられ、ミセスの風格もあり色っぽくもある。だけどロングのときのようないやらしさを感じさせないのだ。
よくよくみると、この前髪は相当短めだ。高岡早紀のアクティヴでいさぎよい性格だから、思い切ってバッサリカットしたのだと想像するが、決して場当たり的なカットではなくしっかり計算し尽した髪型なのだと分かる。
目鼻立ちがはっきりしていて、バランスがとれた美しい彼女の顔に清潔感を与えるワンポイントが短い前髪だったのだ。高岡の場合、先にやったもん勝ちのヘアスタイルだろう。但し、短い前髪がこれほど似合う女性もすくないのではないだろうか?
美容院で真似てみせたいと思った貴女。一言だけ言わせて欲しい。
貴女が40代以降の女性なら筆者は賛成だ。この髪型は若い女性にはちと荷が重いと感じる。
大人可愛さでも、比重は大人の方にウエイトを置く髪型であるとご承知おきいただきたい。
さて、美しいルックスはさておき、私生活でも高岡早紀は恋愛遍歴を重ねてきた女性であることは前述したとおりだが、2013年に公開した映画「モンスター」では、醜く生まれてさげすまれた女性が、整形手術を重ね美女となり再び故郷の憧れの人に全てを告白し、病に侵されながらも意中の人に受け入れてもらったことで幸せに死んでゆくという儚い物語の主人公を演じていた。
現実の高岡早紀はモテモテで数多くの浮名を流す女優なのだから、決して「モンスター」の主人公とは重ならないと誰しもが思う。しかし、最後の最後で意中の人に、かつて自分がモンスターとさげすまれた本人であることを告げ、それでも愛してくれますか?と告白するところが切なくて好感が持てるシーンがある。
この結末にリンクする本物の高岡早紀の素顔はもっと切なくて泣けることが判明したのだ。
高岡早紀の本質
高岡早紀は恋多き奔放な女性だ。それには異論がなく、かといっていい悪いなどと批判する気は筆者にはない。
但し、高岡早紀の本質は意外にも一途で献身的な部分が存在していた(もちろん、あくまで妻ではなく母でもなく女としてだが)。
実は彼女、2014年から5年以上も交際を続けている彼がいるが、この男性は若年性パーキンソン病を抱える病人だったのだ。
この病は、体が硬直して歩けなくなったり、手足が震えるなどの症状が出る難病であり深刻な病状とされる。
この男性の正体は外食産業「ダイヤモンドダイニング」の創業者・松村厚久氏(52才)であり、結婚歴は高岡と同じバツイチ、子供2人と全く同じ境遇だった。
松村氏は難病を告白した自叙伝を出版し、その出版パーティーで高岡早紀と仲睦まじくしている姿を大勢の客人が目の当たりにしている。
恋多き女優、しかし決して八方美人ではない。高岡の恋が行きついた先には本当のパートナーが待っていた
でもその男性はすでに難病に侵されており将来的にも暗い見通しだ。
高岡早紀は何もかも承知の上で、5年以上も献身的に彼を支え続けた。恋多き、別の意味でのモンスターであった彼女だが、今ここに至っては「それでも彼を愛しています」と素直にいえる純朴な女性に生まれ変われたのだ。
短い前髪のボブヘアーで満面の笑顔を見せながら、彼氏を支える高岡早紀の輝く姿は、あの映画のモンスターが最後の最後に見せた誠の姿にリンクして本当に美しく感じさせてくれた。
筆者は過去の高岡早紀は嫌いだったが、現在の彼女はとても好きになった。なぜなら、我々ファンに胸が熱くなる感動をくれたのだから。
エピローグ
恋多き女、魔性の女と揶揄されはしたが、そんな高岡早紀は過去の彼女。
短い前髪のボブヘアーは、高岡早紀のいさぎよい性格を物語っている。しかもよく似合っていて美しく清潔感があり、それでいて妖艶だ。
高岡早紀は恋多き女だが、本質はピュアーな性格の持ち主であり嘘はつけない。
数々流した浮名についても後悔したことはないだろう。
そうしてようやくたどり着いた最愛の人は難病に侵された悲運の男性だったが、高岡の表情には不幸の影などみじんもない。
そう、高岡早紀は起きてしまったことを後悔することなく、そのときどきで今を一生懸命生きてきた女性だから、本当の愛を手に入れた今、恋人が病であろうと共に歩む決心がゆるぎないことの証が満面の笑みなのだ。
映画「モンスター」の結末に見る、悲劇でありながら心の幸せを最後に感じることが出来るフィナーレに、現実の高岡早紀を彷彿とさせる感動がそこにあった!
近い将来、このカップルにどんな試練が待っているのかわからないが、おそらく高岡早紀は後悔しないだろう。だって彼女は、本当に輝く愛を手に入れることができたのだから。