鈴木亮平は日本生まれの日本育ち。そんな彼がひとたび外国人記者相手からインタビューされると、流暢なイングリッシュでアンサーしちゃうからびっくり仰天だ。
そんな勉強熱心な亮平が、活きた英語を身に着けるにはそれなりの体験や裏話があるようだ。
英語力上達に至るまでのエピソードと、彼の兄弟でありながら全く正反対の性格を持つ兄について少し詳しく掘り下げて見た。調査するその中で見えてきた運命のいたずらがちょっぴり面白いので、是非ご一緒に読み進んでいただきたい。
鈴木亮平の英語力の謎
外国人の先祖がいるわけでもない。ましてや生まれ育ちが海外ってこともない。
生粋の日本生まれで日本育ちの鈴木亮平が、なぜ実践英語が堪能なのか?興味津々なファンも多かろう。
最初のきっかけは小学校のときだ。アメリカのロサンゼルスに住む叔父さんに逢う為、一家そろってアメリカ旅行に出かけたのだが、現地に着いて感じたのは、普段両親と映画館で見ていた字幕の世界そのものだったということだ。
こんな時、人の反応は色々だと思うが、鈴木亮平は臆することなく、将来この人たちと同じ英語が話せる世界に居られたら素敵だなと痛切に感じたという。
兵庫県西宮市で生まれ育った鈴木亮平は、東京へも行ったことがないのにいきなりロサンゼルスに行ってしまったのだが、ビビるどころかうっとりしちゃうところが常人と違うところだ。
ところが亮平の兄は反応が全く違っていた。
「別に会話したくないし、そもそも食べ物が合わない」好きなことしか興味を示さないこの兄貴は、ひとり黙々と邪魔されることなく仕事をしたいタイプだ。結果として彼は研究者という、まさに一人仕事ドンピシャの職業に就いたのだ。
話は戻るが、その後英語大好き少年となった亮平は、中学2年と3年でアメリカとオーストラリアに短期留学を果たした。短い期間ゆえ、楽しい思い出しか残らない(身にならない)ものだったが、高校に入って一年間留学したアメリカの片田舎での体験は彼を大きく成長させたのだった。
オクラホマ留学
交換留学といえば大都市を中心に行われることが多いが、なぜか鈴木亮平はアメリカ西部のカントリー&ウエスタンな場所に行かされてしまったのだ。
着いてみればびっくり!クラスメートの半分はウエスタンハットにラングラージーンズを穿いて登校。ピックアップトラックにライフル銃を据え付けている光景は当たり前らしい。
素敵なビルディングの街並みなんかはない。あるのは森や小川の大自然。野生動物は豊富だ。
学校とホームステイ先のホストファミリーを行き来する繰り返しで逃げ場はない。否が応でも現地語で話をしなければならないのだ。しかしそこで触れ合った人々の優しさが、彼の英語力を上達させたと言っても過言ではないだろう。クラスメートとは親友になり、ホストファミリーとは家族になった。
この子留学経験から、英語検定1級取得や語学大学入学に駒を進めるに至ったのだから良い経験をしたと思う。事実、これがもとで外国人と接することにものおじしなくなったというのだから驚きだ。
そこで気になるのが正反対の性悪を持つ兄の存在だ。研究者になった彼は今どこのいるのだろう?
兄の運命
鈴木亮平がなぜ英語が好きなのかはよくわかったが、そんな亮平とは違い言語に興味を示さない兄は、好きなことしか没頭しない性格の持ち主。その性格通り、研究者になったのだが、運命のいたずらは時に因果なもので、その研究の仕事の都合により、アメリカへ転勤、そして今はオーストラリアへ移住したようだ。
鈴木亮平が短期留学した両国へ兄は仕事の都合で行く羽目になったのだから不可思議な結果だ。
そして弟の亮平も今にして思えば、彼がブレイクしたのは大河ドラマ「西郷どん」であり、こてこての日本土壌のテーマだ。
英語大好き人間の鈴木亮平は、英語とは縁のない幕末の英雄を演じることで名声を得た。これもまた不可思議な結果と言える。
筆者は思う。運命は時として、個人のあらがう方向に向いて行ってしまうことがままあると。
しかし同時に、どのような経験でも人生の中では無駄なことなどいっさいないのだと痛感するのだ。
そのことを鈴木亮平の体験談がいっそう強く意識させてくれたのだった。
鈴木亮平の決意
英語力を活かせず大河ドラマでブレイクした鈴木亮平はそのことがある意味成功と考えているようだ。それは何故だろう?
彼は言った。「日本人の根底にある日本人らしさを培ってはじめて海外でも通用する俳優になれる」と。
だから大河ドラマの成功は鈴木亮平のステップアップの過程でも成功なのだった。
海外で認められる日本人らしい日本の俳優、それが鈴木亮平の目指す目標だろう。
そして彼はいずれ世界の舞台に羽ばたいてゆく。そうした兆しを我々ファンに感じさせてくれるのだから大いに期待したい。
エピローグ
鈴木亮平の英語会話が堪能な理由は何故か?
それは、きっかけとなる体験がある意味とっかかりの勇気がいるもので、それにあえて飛び込んでゆくことで得られた素晴らしい外国人との絆が英語大好き人間を形成したのだと感じる。
それがもとで勤勉に語学力を磨いてきたのだが、大事なのは動機なのだ。貴重な素晴らしい体験だ。それは虎穴に入らずんば虎子を得ずのことわざ通り、臆していては何も始まらないことの象徴だろう。
鈴木亮平は言う。今の学生たちは留学することの失敗を恐れている。ではその失敗って何?取り返しがつかなくなるような大それたこと?そうじゃないでしょう!
留学した現地で体験するのは良いことも嫌なことも全て生きる肥やしになる貴重な体験ばかりだ。
失敗なんて存在しない。勇気をもって飛び込みなさい、と。
性格の違う兄も、外国や英語に興味がなかったが、没頭して飛び込んだ研究者の道の過程で奇しくも英語圏で暮らすハメになった。しかし、それはそれで幸せだと思う。
結果として、人生はやったもん勝ちということを体験談で示してくれたのだ。
鈴木亮平に有難う、そして頑張ってとエールを送りたい。