2020年4月、高畑充希と星野源インスタライブコラボで外出自粛する多くのファンに慰めと勇気を与える配信をした。
「うちで踊ろう。生きてまた逢おう。」戒厳令ともいうべき外出禁止宣言のもと、緊張感とストレスを軽減してくれるアーティストの行動は本当に価値あるものだと痛感する。
こんな時だからこそおうちで改めて見直したい高畑充希出演映画「DESTINY鎌倉ものがたり」をお勧めしたい。
自宅に居ながらミステリアスファンタジーの世界に逃避行するには最適な作品だ。
しかもそれだけじゃない。この妖怪映画はストーリーそのものが厳しい今を反映する筋書きとなっているから面白い!え?もったいつけずに教えろって?分かりました。ではそのまま読み続けてくださいね。
星野源が広げた友達の輪
日本では昨年末に発見された新型コロナウィルスの世界的流行により外出自粛の要請が出され、その後とうとう緊急事態宣言が出される深刻な状況に発展した。そんな中、星野源は「家でじっとしていたらこんな曲ができました」と題しインスタライブで約1分間の弾き語り動画を公開した(星野源YouTube公式チャンネル参照)。
この曲「うちで踊ろう」は実際に家で踊れない医療従事者でも心の中で踊れるように「おうちで踊ろう」ではなく「うちで踊ろう」にした星野の想いが込められているのだ。
この気持ちに賛同した芸能人たちの数はすさまじく、中島美嘉、青山テルマ、GLEYのHISASHIなど歌手アーティストだけでも数えきれない仲間がこの曲をともに歌っている。さらにこの曲は歌手だけにとどまらず石田ゆり子、大泉洋、川口春奈など今をときめく俳優陣やスタア達がこぞって参加している。高畑充希もそのうちの一人だ。
もともと歌唱力には定評のある高畑だが、星野源とのハモリはしっとりとアコースティックな温かみが感じられ心に染みた。しかしこの歌を上手く活用して政府からメッセージをおくろうなどと安倍総理が企てたから批判の嵐で大炎上だ。政府が用意した画像には、自宅で犬とじゃれ合う安倍晋三総理大臣の姿があり、更には寝転んでテレビを見る総理の姿さえアップされていたからもう大変!
バックには「うちで踊ろう」をBGMで流していたが見る者の心には残らなかった。
「この緊急事態に家でゴロゴロしているとは何事だ!」いつもの如く、匿名をいいことに言いたい放題の現代ではもはや珍しくもない事態だ。別に総理が悪いわけじゃない。筆者は総理に対して怒りの感情はないが、ただ一言「よせばいいのに。」と感じた。結果はわかっているのに敢えてやっちゃうあたりの浅はかさ、空気の読めなさは天下一品だ。
話はそれたが、皆さんがおうちで過ごすのに必要なもの、それは食料とお金、平常心そして文化である。文化なくして人類の発展はない。ってことで文化の一端、映画鑑賞も重要なのである。
次の項では前述した妖怪の映画「DESTINY鎌倉物語」における不思議な「今」との因縁をご紹介しよう。
コロナ騒動より以前に撮られたこの映画が、未来である今に向けてどんなメッセージを伝えているのか?必見ですよ!
妖怪映画のメッセージ
「DESTINY鎌倉ものがたり」のあらすじはこうだ。
俳優堺雅人扮する、ミステリー作家であり歳の差夫と鎌倉に移り住む高畑充希扮する若妻亜紀子が奇妙な妖怪たちや老婆と関りを持ち次第に仲良く暮らすまでになるのだが、色々起こった怪事件を夫婦で解決するうち、ある日突然黄泉の国へ連れ去られてしまう。それを知った夫は妻を取り戻すために自ら黄泉の国行き列車に乗り込むのだった。
この映画では鎌倉を特別なで都と位置づけ現世と黄泉を結ぶ境界なので人間と妖怪が当たり前に共存する設定だ。
不謹慎に受け止めらたら謝ります。このシチュエーションは何だか現代人と危険ウィルスが交わる「今」の地球上とオーバーラップすると感じないか?
免疫力を備え共存できる場合はいいが、一歩間違えれば命をも落としかねない、危うい均衡を保っている。ここで高畑充希のインスタライブを思い出してほしい。「うちで踊ろう。生きてまた逢おう。」感染しないように落ち着くまで家で過ごすことでいつかまた生きてまた再会できるのだ。
この妖怪映画では、この禁を破ると本当に黄泉の国に連れていかれてしまうぞというメッセージが込められているのだ。コロナウィルスの場合、民間で患者を救うことは難しいが、この映画ではその先にあるテーマ(愛する人を守ること)の尊さを説いている。
映画の結末
妖怪映画のラストシーン。
黄泉の国へ妻を助けに行った夫は、何世紀も前からこの妻をわがものにしようと狙っていた魔物の天頭鬼と対決をするが劣勢に追い込まれる。万事休すと思われた時、天頭鬼をやっつけたのは妻が疫病神と物々交換した茶碗だった。
不思議なリンクだ。ここでの天頭鬼は何億年も眠っていた悪玉ウイルスが人間の体を狙って宿ろうと懸命に襲い掛かるのに似ている。もはやこれまでと諦めかけたとき、人々を救ったのは疫病神の器、つまり感染者の血液から作り出した血漿に他ならない。この例えがおかしいとのお怒りは承知で綴らせて欲しい。
何故ならこのコロナ騒動が起こる1年以上前に製作されたこの映画には、現在との不思議な因縁を感じてしまったのだから。
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フィナーレ
高畑充希と星野源がハモったインスタライブ「うちで踊ろう」は有名人たちを中心に共感する歌声が続々とネットにアップされた。
「うちで踊ろう、生きてまた逢おう。」短いフレーズの中に勇気づける歌詞と警鐘を鳴らす歌詞が同居していて聞くものの心に響く。
この曲よりも一年以上前に公開された妖怪映画「DESTINY鎌倉ものがたり」を改めて鑑賞すると美馬まで見えなかった天界からのメッセージが見えてくる。今日の受難をおぼろげに予言しているかのようでとても不思議な感覚を味わえる。
最初はティムバートンの世界に近いのかなとも思えたがそうじゃなかった。この映画は日本独特の感性を持ちながら世界発信に値するメッセージシネマなのだ。
古都鎌倉を幽玄の世界に見立てて魑魅魍魎と人とが共存することが当たり前に思えるシチュエーションは、目に見えぬウィルスといつも背中合わせの現代人とオーバーラップしているようである。
今後もこうした受難は何度も繰り返し人類を襲うだろうがその都度逞しく冷静に闘う姿勢を記憶していたいものだ。
とはいえ、この映画は肩ひじ張らずに気楽な感覚で見てください。きっとあなたの心の琴線に触れる部分があるはずだから。